中国 山西省

日本に対して、賠償請求訴訟を行っていた元慰安婦16人のうち、最後の一人だった張先兔さんが、
自宅で、病気のため逝去した。
享年は、89歳だった。

image341

今年89歳ということは、第二次世界大戦当時は、19歳ということになる。
息子さんが、胸に掲げる白髪の遺影のその瞳に秘めた思いは、
うつろな悲しさを強い視線で訴えているように思える。
おそらくは戦争がなければ、一人の女性として母として、天寿を全うしたに違いない。

当時の事実は、彼女の心に刻まれたまま天空の露星となり、知る術がなくなってしまった。

この地上に命を受けた者は、皆すべて、母がいる。
母を慕わない子はいない。
子は、人の住む地上から離れた母の魂が、白雲の彼方で、安寧されると願う。

image342